偽トロキャプチャを内蔵してみた の作り方(改)


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偽トロプレビュー 勝手に再配布所

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写真が多めで重いかも(;´Д`)すまん
写真クリックすると大きくなるよ。
基本的に製作順だけど、たまに順不同。
偽トロキャプチャについては→ ピピンP氏のブログを参照。


USBミニBの口を買います。秋葉の千石で売ってるコレがおすすめ。 千石の、コネクタ売り場ではなく変換基板売り場にあります。 コネクタ売り場には表面実装用のミニBコネクタ単体がありますが、そっちのは 固定するのがムズイからやめたほうがいいです。しかもこっちの変換基板つき のほうが安い。


まずはカメレオンUSB FX2をキットで買って組み立てます。 パーツのレイアウト変えたい場合に楽なので、完成品よりキットのほうが いいと思います。安いし。
さっそくここでは、本来USB Bコネクタを付ける場所に、 本来裏面に付ける3.3Vレギュレータを移動しています。 ベタパターンにしっかり固定できてませんので放熱が心配ですが、 両チップとも消費電力は少ないので問題ないと思います。
カメレオンUSB FX2(以下、亀と省略)側が完成したら、 動作確認のため一旦この状態で PCに繋いでドライバのインストールなどを行っておくといいでしょう。 まだ何もできませんが、PCのデバイスマネージャでUSBの下に Cypress EZ-USBが繋がってるよと出れば、亀単体の製作は 成功しています。
ちなみに本当は、この基板とUSBコネクタ間の配線も、ちゃんとUSBの 規格に沿っていないといけないので、シールドされたツイストペアを使うべき なんですが、まあ短いしD+とD-だけ適当に撚り合わせておけばたぶん 大丈夫です。


裏はこんな感じ。三端子レギュレータを表にやったのは、この面には 厚みのあるパーツを付けたくなかったからです。またシリアルEEPROMも 現状偽トロキャプチャでは使わないので実装していません。あとドットクロック 用のダンピング抵抗(?)をオリジナルの33Ωから100Ωに増やしてあります。 DSの個体によるようですが、私が使っている一台目に製作したものは1時間くらい 使っていると下画面が乱れる症状が出ました。ヤフオクで売れた2台目は、 ピピン氏のブログでも言及されている1ドットずれる個体でした。いずれも ここの抵抗を少し増やすと安定しました。3台目になるこいつは最初から100Ω にしてみました。チップ抵抗は千石の地下が安いです。



さてここから内蔵用の改造作業です。まずGBA用のコネクタを取り去ります。 GBAコネクタを固定している、 前側2箇所のタブに、ハンダを多めに盛ります。取るのにハンダ盛るの?と 思うかもしれませんが、熱容量が増え、コテ先との接触面積も増え、 作業がしやすくなります。
ハンダが中まで融けたら、左右を片方ずつ少しずつ浮かせます。 このくらいまで浮いたら、つま楊枝か何かを突っ込んで固定し、 基板とタブとの間のハンダをハンダ吸い取り器で除去します。 HAKKOのSPPONがおすすめ。何度か買い替えながら20年くらい愛用してます。 小型のものは吸引力が弱いのでおすすめしません。ハンダ吸い取り線も 個人的にはお勧めしません。あれはハンダ除去跡が綺麗になりますが、 コテを当ててる時間が長くなるので一長一短だと思います。




左右のタブが外れたら、このくらいまでGBAコネクタを曲げ起こします。 なるべくハンダ付け部にはストレスがかからないよう、コネクタ背面を 基板に押し付けながら、コネクタ背面のピンの根元を曲げるイメージで 力を入れてください。
このくらいまで起こしたら、元の角度に戻します。浮かせて戻して、 を数十回繰り返すと、金属疲労でコネクタの足が一気にもげます。 けっこう疲れますががんばってください。



うまくいけば、こんな感じでコネクタの足が付いてる基板上のパターン は無傷なまま、コネクタ根元から足が全部もげていると思います。



基板に残った足を除去します。ここでもたっぷりフラックスを塗り、 多めにハンダを盛り、まとめてコテ先で掻き取るのが楽です。 仕上げに再度フラックスを塗り、一箇所ずつコテ先で軽くなぞって、 残ったハンダの形を整えましょう。あ、ちなみにフラックスは無洗浄タイプ を使ったほうがいいです。



DC入力ジャックも同様に、固定している部分から外し、各足は折り取ります。


DCジャック跡地。DCジャックには何か信号線も来ているようですが 通常たぶん使わないので無視無視。


ガワの加工です。GBAスロットの奥の壁を折り取ります。亀の基板を 一部切断(後述)しているので、GBAスロットの左右はこのままでOK。



GBAスロット手前側も一部カット。Pカッターで傷を入れたあと折ってちぎって います。今回、ガワの加工はほとんどPカッターとニッパーだけでやってます。 工具は他には亀PCBの切断にリューター、USBジャック基板固定のネジ穴あけ用に ピンバイス、 軽めの接着用にグルーガン(ホットボンド)、あとはヤスリくらいでしょうか。 たいした道具は使ってません。




どんな感じで亀を収めるか、下面ガワにマスキングテープで仮止め。


DSの基板との位置関係はこんな感じになります。このくらいの段階で、 あとで剥がせる程度の弱い両面テープで固定します。
この写真でわかるとおり、亀PCBのMAX2の脇の自由作成エリアは 切り取っています。ダイヤモンドカッターを付けたリューターで、 慎重に少しずつ両面から切削し切断後、ヤスリで整えます。 最後に断線・ショートが無いかテスターでチェック。亀PCBは ガラエポ両面スルーホールなので、比較的そのまま切断しちゃってOKです。 ガラエポの切削粉は身体に悪そうなので、防塵マスクしたほうがいいです。




さきほどのUSBコネクタと基板。動作確認用の仮組みです。ここではこの基板は、 ピッチ変換用ではなくコネクタの固定用として使います。


DCジャック跡地も、ガワ内側の囲いを除去。


さてそろそろ佳境に入ります。できるだけ細い導線で DS基板の所定のポイントに配線します。表側から裏側へ、どこを通すか 決めたらホットボンド等で固定します。


亀のUSB入力の電源ラインと、DS本体はここで直結します。画面左がGND、 右が電源です。純正ACアダプタは5.2Vですが、まあUSBの5Vで動きます。 キャプチャ時以外も、USBで充電中は亀が動きっぱなしということになりますが、 まあ問題ないでしょう。内蔵バッテリが亀のせいで消費される、ということは 無いと思います。
追記:GNDは写真の箇所ではなく、EM10を通った先の、もっとDSの回路に近いところ から取ったほうがいいようです。


USBジャック-亀-DS間に最低限配線したところ。GND、電源、USBデータ+/-、垂直・水平同期、 ドットクロック、緑の6本(LDG0〜5)まで完了。


そろそろだいぶ疲れたのではないでしょうか。ここまでの配線チェックと モチベーション向上を兼ねて、 ちょっとキャプチャのテストしてみます。このあと12本増える配線の取り回しを どうするか、よく考えながら組み戻します。ガワにどうしても配線がぶつかる ようでしたら、一部ガワを削っちまいますが、最低限にしたいものです。 動作確認の際、DSのフレキはさぼらず全部接続します。繋がないと起動しません。


仮組みなので、ネジは省略してマスキングテープで。USBジャックは まだ宙ぶらりんです。


バッテリも戻し、まずはDSの起動をチェック。ほっと一安心する瞬間です。 USBも接続しているので、充電ランプもちゃんとついてます。


次に偽トロプレビューでキャプチャ動作をチェック。まだ緑しか配線してないので、 黒いはずの部分はマゼンタで表示されます。また時折未配線で安定していない 赤と青の信号がノイズのように乗りますが無問題です。マゼンタで表示されている 部分が安定していれば、同期信号、ドットクロック、緑の6bitは正しく配線 されています。EZ-USBとMAX2上のロジック、PCのデバイスドライバも正常であること が確認できます。


USBジャックはこんな感じで固定しようかなーとか、全体の完成図を 想像しながら仮組みしたりバラしたり。ちなみにこの青い基板も、 安いくせにガラエポか何かなので、Pカッターで切断はちょっとしんどい かも。


想定はしていましたが、亀を一部切断したため、 一箇所MAX2の足に直接配線するハメになりました。 一番端っこのピンだったからまだ何とかなりますね。 足にストレスがかからないよう、このあとホットボンドで 配線を固定しています。こんなふうにマクロ撮影のできるデジカメで 撮って確認しながら作業するのも良いと思います。等倍マクロで1,000万画素級 のデジカメなら、目視よりはるかに詳細に状態をチェックできます。 ちなみに定番のtamron 90mmマクロを使っています。


全配線が終わった、DS PCBのようす。このすぐ上に液晶画面がくるので、 配線が立体交差しないよう、フラットに並べてホットボンドで固定しています。


同、部品側。亀の上は比較的空間があるので、配線のあそびはこのへんで ぐちゃぐちゃにしておけばOK。


完成した親亀小亀を丁寧に組み戻します。液晶パネルと基板との間に配線の厚みが 増えたぶん、 若干基板が浮くのをビスで押さえつけていますが、液晶裏のスポンジで吸収される のでさほど継続的な無理な力はかかってないはずです。 もちろんそれ以外の、PCBとガワの間などに 配線を噛まないようにくれぐれも注意。小亀の下に一箇所ネジがあるので忘れずに。 このネジの手前、プラにめねじが切ってある突起部分とPCBがツライチになっていれば 噛み込みは無く正常です。


ちょっとハンダゴテからはなれて工作に戻ります。GBAの空きスロットから 亀基板と配線が見えて不恰好なので、ここのフタを作ります。 ブックオフで105円で買ってきた、よくわからないGBAのカートリッジ を素材に使います。


切り出した細長い部品二つ。GBAスロットにGBAカートリッジを入れたときに外から 見える部分です。あとは中身のソフトも含め、ゴミ。


GBAカートリッジから切り出した部品で、GBAスロットにフタをします。 適当な接着剤でがっちりくっつけちまいます。ここではセメダイン社のスーパーX を使っています。この手の柔らかめのプラスチックだと多分、 シアノアクリレート系瞬間接着剤や、二液式エポキシとかは向かないと思います。
追記;スーパーXもあんまり向かないようです。パーツはたぶんABSなので、ABS専用 接着剤というのがあるらしいのですが、使ったことないです。その後の製作には 普通の2液式エポキシを使っています。


組み戻し時にやりがちなのが、フレキの挿入不良。DSは本当に親切に あちこちシルク印刷がされていますので、基板上の白い線と、フレキ上の 色の境目が合う位置まで押し込みます。


組み戻し途中。


ちなみに亀PCBはCN1/2の39、40番を半分だけ残した位置で切っています。 ちょっと小さくカットしすぎたかも。 ここまでギリギリじゃなくてもよさそうです。


GBAスロットのフタ部分の外観。


USBジャックはこんな感じで、専用基板に固定のうえガワ側に固定しました。 基板に直付けより丈夫で扱いやすいはずです。


本番組み戻し、フタ閉める直前。亀PCBとDS PCBがショートしないよう 適当に絶縁体を挟んでいます。あちこち切削加工を行ってるので、 ブロアーでざっとホコリを飛ばし、あとは次回分解時用にメモとか。


やっと完成!!!
電源ジャック部が「あれ?USB?」になってる以外は、外見上はどこから見ても ただのDSです。


GBAスロットも、何かゲームカートリッジが刺さってるようにしか見えません。 抜けないけど。


背面外観。タッチペン収納スペースもそのままです。


皿ぐりをして皿ネジを使っているので 出っ張りはさほど気になりません。


最終動作チェック。



キャプチャ動作、完璧です。
このあと24時間くらい連続稼動させて、安定動作をチェックしました。


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ここで紹介している写真の完成品を、ヤフオクで売りに出しています。
http://page18.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w48277361
2010/2/24終了です。

→ 終了しました。
http://ps07.aucfan.com/aucview/yahoo/w48277361/20100226/

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